埼玉で保育士に転職するなら|時期・流れ・園選びのポイントと持ち帰り仕事なしの働き方
埼玉の保育士は「選ぶ側」。だから比べ方で差がつく
厚生労働省の統計をもとにこども家庭庁がまとめた資料では、2025年7月の保育士の有効求人倍率は、埼玉県で3.21倍でした。全国(2.77倍)より高く、全職種の平均(全国1.18倍)と比べると3倍近い水準です。仕事を探している保育士1人に対して、3件以上の求人がある計算になります。
求人がこれだけあると、転職先を見つけること自体は難しくありません。難しいのは、次の園で同じ悩みを繰り返さないことです。持ち帰りの書類が終わらない、休憩中も子どものそばを離れられない、相談できる人がいない。こうした悩みは、給与や家からの距離と違って求人票からは読み取りにくく、入ってから「思っていたのと違った」となりやすい部分です。
ここでは、転職を始める時期と4月入職から逆算したスケジュール、応募から入職までの流れ、園を比べるときに確かめたい4つのことを順に取り上げます。後半では、さいたま市・上尾市で保育園を運営する社会福祉法人永寿荘(EIJUSOグループ)の働き方を、その4つに沿って紹介します。
この記事でわかること
- 転職を始めるのに良い時期と、4月入職から逆算したスケジュール
- 応募から入職までの流れと、今の園の辞め方
- 園を比べるときに確かめたい4つのことと、確認リスト
- 子育て中の保育士が使える制度(2025年の法改正)
- 永寿荘の保育園の働き方・給与・求人
保育士が転職を考えるよくある理由
転職を考えるきっかけは人それぞれですが、よく聞かれるのは次のような理由です。
- 書類や行事の準備が勤務時間内に終わらない:連絡帳や指導計画を手書きで作る園では、どうしても子どもが帰った後や自宅での作業が増えます
- 一人で抱え込んでしまう:一人担任で相談相手がいない、苦手なピアノや製作を自分でこなさなければならない
- 休憩が取れない:休憩時間も子どものそばにいて、実質的に休めていない
- 職員どうしの関係がつらい:注意やダメ出しが中心で、認め合う雰囲気がない
- 家庭との両立が難しい:子育てが始まり、今の勤務時間や休みの取り方では続けにくい
どれも「保育士の仕事だから仕方ない」と片づけられがちですが、実際には園の仕組みや方針でかなり変わります。書類の多さはICT化しているかどうか、休憩は部屋と人員の配置、相談のしやすさは担任の人数で、ある程度は外から判断できます。今の園でいちばんつらいことを一つ決めておくと、次の園で何を聞けばいいかがはっきりします。
転職を始めるのに良い時期
保育園では、4月に新しいクラスがスタートします。担任を最初から受け持てること、子どもたちとの関係を一から作れることから、4月入職を目指して転職する保育士が多いのが特徴です。
4月入職を目指す場合、次のようなスケジュールで動くと余裕を持って準備できます。
前年の秋ごろ(10〜11月)
転職したい理由と条件を整理する。気になる園の情報を集め、見学を申し込む
11〜12月
園の見学・応募・面接。条件を比べて入職先を決める
12〜1月
今の園に退職の意思を伝える。年度末までの引き継ぎを相談する
2〜3月
担当クラスの引き継ぎ。入職先の研修や準備に参加する
4月
新しい園で担任としてスタート
今の園に迷惑をかけずに辞めるためにも、退職の意思は早めに伝えるのがおすすめです。年度の途中で辞める場合は、クラスの担任の調整が必要になるため、園長と相談しながら時期を決めることになります。
なお、4月以外の時期に募集している園もあります。「年度途中でも、早く今の環境を変えたい」という場合は、通年で募集しているかどうかを確認してみてください。
応募から入職までの流れ
一般的な保育士の転職は、次の流れで進みます。
- 条件の整理:勤務地、雇用形態(正社員・パート)、希望する園の規模や保育方針、譲れない条件を書き出す
- 情報収集:法人の採用サイトや求人票で、給与・休日・勤務時間・福利厚生を確認する
- 見学:実際の保育や職員の雰囲気を見る。気になることはこの場で質問する
- 応募・面接:応募フォームや電話で応募し、面接を受ける
- 内定・条件の確認:給与や勤務開始日、配属クラスなどを確認する
- 退職の手続き・引き継ぎ:今の園に退職を伝え、担当クラスの引き継ぎを行う
- 入職
このうち、特に大切なのが見学です。園の雰囲気は、求人票の言葉よりも、先生どうしの声のかけ方や子どもへの接し方に表れます。
園を比べるときに確かめたい4つのこと
1. 書類仕事を園で終えられるか
連絡帳・指導計画・会議の記録などを手書きで作っている園では、保育の時間外に書類が残りがちです。「記録は紙か、パソコン・タブレットか」「持ち帰り仕事はあるか」は、面接で必ず聞いておきたい項目です。
2. 担任は一人か、複数か
複数担任の園では、困ったときにすぐ相談でき、休みも取りやすくなります。ピアノや製作など、苦手なことを得意な先生とカバーし合えるかどうかも、働きやすさに直結します。
3. 休憩がきちんと取れるか
「休憩は何分か」「子どもと離れて休める部屋があるか」は、求人票に書かれていないことも多い項目です。見学で必ず聞いておきたいポイントです。
4. 職員どうしが認め合う雰囲気があるか
人間関係は、求人票からは最も読み取りにくい部分です。見学では、先生どうしが声をかけ合っているか、子どもへの言葉づかいが前向きかを見ておくと、園の雰囲気がよく分かります。
見学で確認したいことチェックリスト
見学の際は、次のような点を確認しておくと、入職後のギャップを減らせます。
- 記録や書類は手書きか、パソコン・タブレットか
- 持ち帰り仕事はあるか。行事の準備はいつ、誰が行うか
- 担任は何人体制か
- 休憩は何分で、どこで取るか
- 残業はどのくらいあるか。残業代は出るか
- 有給休暇は取りやすいか。希望の休みはどう決めるか
- ピアノが苦手でも大丈夫か
- 車やバイクで通勤できるか。駐車場はあるか
- 子育て中の職員はいるか。時短勤務や託児所は使えるか
- 研修はどのくらいあるか
質問しにくいことも、見学の場なら気軽に聞けます。聞いたときの答え方からも、園の雰囲気が伝わってきます。
永寿荘の保育園で働くということ
社会福祉法人永寿荘(EIJUSOグループ)は、さいたま市西区・北区と上尾市で、認可保育園と認定こども園を運営しています。保育のコンセプトは「MeLike BASE(ミライク ベース)」。「未来+育成」と「Me(自分)+Like(好き)+BASE(居場所)」を合わせた言葉で、子ども一人ひとりが自分を信じ、未来を切り拓く力を育むことを大切にしています。
ここからは、先ほどの4つに沿って、永寿荘の保育園での働き方を見ていきます。
書類は手書きをやめ、持ち帰り仕事なし
永寿荘の保育園では、手書きの書類をやめ、連絡帳・週案・会議録などをパソコンやタブレットで入力しています。書類に追われずに子どもと向き合う時間を確保し、基本的に持ち帰り仕事はありません。定時+15分以内に退勤している割合は98%以上です。
複数担任で、一人で抱え込まない
永寿荘の園では複数担任制をとっており、相談しながら保育を進められます。複数担任だからこそ休みの調整もしやすく、それぞれの家庭の予定を優先し合える環境です。「ピアノが苦手な方は、得意な先生が担当する」など、苦手なことはお互いにフォローし合う体制になっています。
子どもと離れて60分休憩
お昼には子どもと離れて60分の休憩をとります。職員どうしでおしゃべりをしたり、読書やスマホの時間に使ったりと、自分のペースでリフレッシュできます。こんばの森保育園では別室の休憩室を用意しており、休憩中はしっかり休むことができます。
「ほめ育」で、職員どうしも認め合う
子どもの良いところを見つけて言葉にする「ほめ育」を取り入れています。「ありがとう」「すごいね」「素敵だね」と声をかける習慣は、職員どうしの関係にも広がり、お互いの良いところを見つけて認め合える職場づくりにつながっています。
他の園の保育を学べる研修
他の園で一日保育に入る「交換研修」や、運動あそび・音楽・手遊びなどテーマごとの全体研修、市町村や法人全体の研修など、年間を通して学ぶ機会があります。自分の園以外の保育に触れることで、保育の引き出しが増えていきます。
働きやすい環境をつくる「環境整備」
整理・整頓・清潔・しつけ・作法の「5S」を大切にし、事務所・保育室・倉庫などを、誰もが分かりやすく使いやすい状態に保っています。「あれはどこにある?」と探す時間が減り、先生にとっても子どもにとっても過ごしやすい環境です。
永寿荘の保育士の1日
実際の1日の流れをご紹介します(保育園の例)。
8:30
出勤。クラスで朝の支度や保育環境の準備。登園してきた子どもたちと園庭で体操や運動
10:00
朝の会の後、活動の時間。埼玉エリアの園では「体育」「音楽」「ワーク」などのカリキュラム活動を行います
12:00
子どもと離れて60分の休憩
13:15
午後の保育の前に「中礼」を行い、職員全員で連絡事項を共有。子どもの小さな変化や困りごとも相談できる時間です
16:00
帰りの会の後、自由遊び。17:00からは合同保育で、全員で安全に見守ります
17:30
保護者の方に一日の様子を伝え、片付けをして退勤
シフトは早番・日勤・遅番があり、園によって時間が異なります(例:おうぎの森保育園は7:00〜16:00、8:30〜17:30、10:00〜19:00)。
3つの園の特徴
おうぎの森保育園
所在地・通勤:さいたま市西区高木(定員110名)/JR川越線 西大宮駅・指扇駅から徒歩20分/車通勤OK(無料駐車場あり)
特徴:木のぬくもりを大切にした園舎。向かいの特別養護老人ホームとの日常的な異世代交流。玄米を中心とした和食の給食。複数担任制
こんばの森保育園
所在地・通勤:さいたま市北区今羽町(定員96名)/ニューシャトル 今羽駅から徒歩約10分/車通勤OK(無料駐車場あり)
特徴:2021年開園の木造2階建ての園舎。遊具をあえて置かない園庭で、子どもと一緒に遊びを生み出す保育。複数担任制
つつじが丘認定こども園
所在地・通勤:上尾市上野(定員219名)/JR川越線 指扇駅から車で10分/車・バイク・自転車通勤OK(無料駐車場あり)
特徴:幼稚園と保育園の良さをあわせ持つ認定こども園。広い園庭と自然環境。保育園・幼稚園の両方の研修を受けられる。20代から60代まで幅広い年代の職員が活躍。乳児クラスは複数担任制
給与と待遇(正社員)
月給
おうぎの森保育園:250,500円〜335,000円
こんばの森保育園:250,500円〜335,000円
つつじが丘認定こども園:250,500円〜335,000円
賞与
おうぎの森保育園:年2回(2.5か月分)
こんばの森保育園:年2回(計2.5か月分)
つつじが丘認定こども園:年2回(2.5か月分)
昇給
おうぎの森保育園:年1回
こんばの森保育園:年1回
つつじが丘認定こども園:年1回
休日
おうぎの森保育園:月9日休(2月は8日)
こんばの森保育園:月9日休(2月は8日)
つつじが丘認定こども園:月9日公休(2月は8日)
別途手当
おうぎの森保育園:残業手当、通勤手当、住宅手当(月10,000円)
こんばの森保育園:残業手当、通勤手当、住宅手当(月10,000円)
つつじが丘認定こども園:残業手当、通勤手当、住宅手当(月10,000円)
※全園で2027年度より、年間120日以上の休日取得を目指し、改定を予定しています。
おうぎの森保育園のモデル年収は、27歳・3年目で360万円、34歳・5年目で416万円です。中途採用の場合は、経験や能力、前職の給与などを考慮して給与を決めます。
主な福利厚生は次のとおりです。
- 宿舎借り上げ制度(上限72,000円/おうぎの森保育園・こんばの森保育園)
- 昼食補助(栄養価の高い昼食を毎日食べられます)
- 退職金共済制度
- 時短勤務制度の延長(一定の条件あり)
- 定年後の再雇用(75歳まで)
- 永年勤続の研修旅行・表彰制度
- 法人内のカフェ・ストレッチ専門店などの職員割引
詳しい条件は、各園の求人ページでご確認ください。
▶ 各園の求人を見る・応募する
子育てしながら働きたい方へ
2025年4月と10月に育児・介護休業法の改正が施行され、子育て中に使える制度は法律の上でも広がりました。
子の看護等休暇
対象が「小学校3年生修了まで」に広がり、学級閉鎖や入園式・入学式・卒園式への参加でも取れるようになった(子ども1人につき年5日、2人以上なら年10日まで)
残業の免除
申し出れば残業をしなくてよい期間が「小学校入学前まで」に延びた
柔軟な働き方
3歳から小学校入学前の子どもがいる職員に、事業主が「始業時刻の変更」「テレワーク」「保育施設の設置運営など」「養育両立支援休暇」「短時間勤務」の5つから2つ以上を用意することが義務になった(2025年10月から)
一方で、法律が事業主に義務づけている短時間勤務は、子どもが3歳になるまでです。それより長く時短を使えるかどうかは園ごとに違うので、子育て中の転職では大きな比較材料になります。
永寿荘には、育児・出産休暇や看護休暇のほか、時短勤務の制度があり、新卒採用の求人票では「お子さんが小学校を卒業するまで時短勤務を延長できる」と案内しています。事業所内の託児所を利用できる園もあります。
家庭の事情に合わせた働き方については、応募のあとに採用担当へお気軽にご相談ください。
よくある質問
Q. ピアノが苦手でも大丈夫ですか?
A. 大丈夫です。永寿荘の園では、ピアノが苦手な方は得意な先生が担当する体制をとっています。ピアノ以外のことでも、苦手なことは得意な人がフォローし合う環境です。
Q. 残業はありますか?
A. 書類をパソコンやタブレットで入力する仕組みにしており、定時+15分以内に退勤している割合は98%以上です。持ち帰り仕事も基本的にありません。
Q. 車で通勤できますか?
A. おうぎの森保育園、こんばの森保育園、つつじが丘認定こども園は、無料駐車場があり車通勤ができます。
Q. ブランクがあっても応募できますか?
A. 保育士資格をお持ちであれば応募できます。資格取得見込みの方もご相談ください。一度保育の仕事を離れた方は、条件を満たせば、さいたま市や埼玉県の就職準備金(最大40万円・2年勤務で返済免除)を使える場合があります。現場経験がない方、ブランクがある方に向けた記事もご用意しています。
Q. 選考はどのように進みますか?
A. 見学(希望者)、書類選考・面接、内定の順に進みます。
応募はこちらから
求人の数が多い今は、急いで決めるより、今の園でつらいことが次の園でどう変わるかを確かめてから選ぶほうが、結果的に長く働けます。気になる園があれば、下のボタンから応募できます。ボタンを押すとその園の求人が選ばれた状態で応募フォームが開くので、求人を選び直す必要はありません。応募後は採用担当から連絡があります。
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